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  • IT企業様でメンタルヘルス&ストレスケア研修を実施しました!IT企業は何故メンタル不全者が多いのか?

    2019.11.23カテゴリー: ストレスケアメンタルヘルスお知らせ

    ホワイトハッカーとして名高い、某IT企業様で「メンタルヘルス&ストレスケア」の90分セミナーを実施しました。

    ホワイトハッカーとは、コンピュータネットワークに関する高度や知識技術を持つ者を指す呼び名である「ハッカー」のうち、特にその技術善良目的活かす者のことである。webioより)

    どちらの組織でも、メンタルダウンをする社員は少なくないです。
    が、IT技術者の方はメンタル不調者が多いと感じます。

     

    気が付くと無意識に涙を流していた

    私は昔、銀行・証券のオンラインシステムをCOBOLやPL/Iという言語を使って開発していました。当時はパソコンの存在はありません。タイムシェアリングシステム=TSS端末を使用し開発をしていました。

    1台のコンピュータを複数のユーザが同時に利用するためレスポンスが悪くて、1日にコンパイルが2回しかできない…ということもしばしば。

    効率も悪いしストレスがたまりまくっていました。

    毎朝満員電車に揺られながら「どうしてあのプログラムは通らないんだろう・・・」と考えていると、気づけば目から涙が汗のように流れ落ちているということもありました。今思えば「うつ状態」だったのだと思います。

    しかも、その時のプロジェクトマネージャー(PM)は親会社の性格のきつい女性で「仕事なんだから勝手にやってよ」と、教えるとか支援する姿勢が一切ない人でした。当時は「仕事にはコミュニケーションが大事だ」という概念がなかったような気がします。

     

    なぜIT業界の技術者はメンタルダウンしやすいのか

    厚生労働省の労働安全性性の調査によると、過去一年間にメンタル不調によって1か月以上の休業をした労働者は情報通信業が1.2%と最も高くなっています。また休業しないまでも予備軍が30%以上といわれています。それは何故でしょうか?

    人手不足・長時間労働・技術の変化についていけない・厳しい納期・コミュニケーション能力の不足・人間関係の希薄・顧客の無理な要望にこたえなければならない・客先常駐で気を遣う・相談相手がいない など

    知人の技術者から「客先でデバックするとき、場所がなくて段ボール箱を探してきてそのうえで作業した。」と聞いたことがあります。でも、それは珍しいことではありません。私も昼休みに仕事をしていたときに、無断で電気を消されたことがありました。仕方なく暗がりで仕事をつづけましたが。。。下請けの立場はそんなものなのかと悲しくなりました。

    プログラマーはおそらく、昔も今も孤独に一人で戦うことが多い仕事ですよね。

     

    メンタルダウンしないためには

    個人で気を付けることとしては、①心身の健康に関する基礎知識を習得する②自分の健康状態を把握し「いつもと違う」に気づく③「いつもと違う」への対処をする④対処行動へのフィードバックをする④自分の考え方に「事実をゆがませる」傾向がないか?を検証する→正しく見る

    組織として気を付けることは、①いつもと違う?と思ったら声をかける②仕事の相談窓口の設置(PM以外の相談者を作る)③「この業務は誰が詳しい」「この情報はどこにある」というような社内の人脈と情報のマップを準備し皆が活用できるようにする。

    一人孤独にデバックし、誰にも相談できない状況は作らないことですね。

     

    カウンセリングが自由に受けられる環境を提供

    今回のお客様は大手様で、きれいなビルで職場環境も良いです。福利厚生も充実していて希望者は上司や人事を通さずに、会社と契約している産業カウンセラーと直接スケジュール調整をしてメンタルの相談をすることができます。

    制度があっても、人事を通さないといけないのでは使いたくても使えないという声を聞くこともありますが、こちらではカウンセリング枠がすぐに埋まるとのこと。健康管理に皆さんの関心が高いことがうかがえます。今回のセミナーも希望者が手を挙げてお集まりくださいました。

    今後のキャリアデザインを明確にすることも、自分の人生を描くことで不安が払しょくされ、メンタルも安定すると感じます。セルフキャリアドックの導入&キャリアコンサルタントの活用も忙しくて先の見通しが立たない技術者の多い職場ではお勧めしたいです。

     

    ちなみに、今回の研修ではご自身の認知のゆがみに気づくワークやストレスを感じたときに簡単にできる「呼吸瞑想法」、嫌なこと断るべきことを感じよく断る/お願い事を好意感度よく依頼するための話法「アサーティブコミュニケーション」の演習も盛り込みました。